消化器内科・外科

消化器科では、消化器系の各種疾患(良性、悪性)に対して、手術治療を行うほか、内視鏡治療、化学療法など多彩な治療を行っております。内視鏡では、本館の建て替えを機に最新の機器を導入し、上部(経鼻を含む)・下部内視鏡検査を行うことが可能になりました。

  • 日本外科学会外科専門医制度指定施設(指定番号第130178号)
  • 日本外科学会外科専門医修練施設

各種消化器癌の治療について

当院では、消化器癌(食道癌、胃癌、大腸癌など)の治療を積極的に行っています。手術の他に、必要に応じて化学療法や放射線治療を組み合わせた集学的な治療を行い、大腸癌手術については腹腔鏡手術も導入しています。いずれの治療も癌治療ガイドラインに沿って行っています。

代表的な疾患

鼠径部ヘルニア

鼠径(鼡径・そけい)部ヘルニアとは、鼠径部にある筋肉の隙間が内臓の圧を受けて広がってしまい、そこから腸がはみ出してくるものです。鼠径部ヘルニアには、大腿ヘルニアと鼠径ヘルニアの二つがあります。鼠径ヘルニアには、更に内鼠径ヘルニアと外鼠径ヘルニアの二種類があります。
※ヘルニアは、臓器などが本来の位置からずれて、はみ出した状態のことを言います。

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大腸ポリープ

ポリープとは、イボのような突起物を意味する言葉で、一つの病気を指す言葉ではありません。このため、その突起物が何でできているのか、どういう性質のものかを確認しておく必要があります。ポリープは大きく分けて、「腫瘍」と「それ以外のポリープ」に分けられます。「それ以外のポリープ」は正常細胞が集まってイボ状になったもので、癌とは無関係です。放置しても大腸癌になることはほとんどありません。問題は、腫瘍に分類されるタイプのポリープです。これには「良性の腫瘍」と「悪性の腫瘍」があります。良性の腫瘍は「腺腫(せんしゅ)」と呼ばれており、大腸ポリープの大部分は腺腫で、特にS状結腸や直腸によくできます。そのため、一般に大腸ポリープという場合は、この腺腫を指す場合が多いです。大腸癌の経路として、『大腸癌は腺腫を介して発癌する』という経路があると言われており、ある程度の大きさがあると安全を期して切除することをお勧めしております。ポリープがどのタイプなのかは、内視鏡検査によってほぼ診断をつけることができます。大腸内視鏡検査を受け、早期発見を心がけることで、大腸癌発症を予防しましょう。

特色と専門

腹腔鏡下手術について

最近では腹腔鏡の手術が広く行われるようになってきました。開腹手術よりも傷が小さく済むため、体への負担も少なく術後の回復が早いのがメリットです。当院でも腹腔鏡手術を行っており、これまでに胆のう摘出術、虫垂切除術、腸閉塞手術、大腸切除術の実績があります。また呼吸器外科においても自然気胸の胸腔鏡手術を行っています。

内視鏡検査・内視鏡治療

内視鏡検査とは、先端に小型カメラ(CCD)またはレンズを内蔵した太さ1cm程の細長い管を口あるいは肛門より挿入し、食道、胃、十二指腸や大腸の内部を観察し、時には治療を行うものです。内視鏡検査には、「上部消化管内視鏡検査(食道・胃・十二指腸)」と「下部消化管内視鏡検査(大腸)」、「胆・膵内視鏡検査」の3種類に分類されます。更に、上部消化管内視鏡検査では、経口内視鏡(口から入れる内視鏡)と経鼻内視鏡(鼻から入れる内視鏡)があります。現在では、医療技術の進歩により、診断から治療までがスムーズに行われるようになり、検査や治療の身体的な負担が減少しています。当院では、内視鏡検査と内視鏡治療を積極的に取り組んでいます。
内視鏡検査および治療を受けられる方は、検査や治療の種類によって、検査前後の準備や注意事項が変わりますので、安全に検査を受けられるために、検査前準備や注意事項をよく確認してください。