検査科

検査科では、病院の臨床検査を担当しています。臨床検査には、採取した血液や尿、便などを調べる「検体検査」と、心電図や超音波検査など、患者さんの体を直接調べる「生理機能検査」そして、患者さんの体の一部を採取して、細胞・組織を調べる「病理検査」の3つに分けられます。新山手病院には、各臨床検査を行う3つの検査室があります。

構成

3つの検査室に臨床検査技師の資格をもったスタッフ総勢11名が各検査を担当しています。臨床検査技師資格のほかにも、前述の病理細胞検査士、超音波検査士、緊急検査士、二級臨床検査士の専門資格をあわせてもったスタッフもおり、検査精度向上のために努力しています。

検体検査室 男性(2名) 女性(4名)
生理検査室 男性(1名) 女性(3名)
病理検査室 女性(1名)

検査種別

検体検査

検体検査

一般検査(尿、便など)、血球算定検査・血算(赤血球、白血球など)、血液凝固検査、生化学検査(肝機能、腎機能など)、免疫血清検査(肝炎等の感染症、腫瘍マーカーなど)、糖尿病検査(血糖・尿糖・ヘモグロビンA1cなど)、輸血のための血液型検査・交差適合検査などを行っています。また、一般細菌検査(MRSA、緑膿菌など)、抗酸菌検査(結核菌など)、やノロウィルスなどの微生物検査もおこなっています。

血液検査や尿検査をするときは、空腹が基本です。検査直前の飲食は厳禁です。特に糖尿病検査では、健康な状態でも異常値になってしまうことがあります。少なくとも食事から2時間以上空いていることが望まれます。

生理検査

  1. 心電図検査

    安静心電図、ホルター心電図、負荷心電図、トレッドミル、イベントレコーダーなどの検査があります。不整脈、心筋梗塞などの心臓や血管の異常を調べます。

  2. 超音波検査(エコー検査)

    身体に超音波を当て、各臓器(心臓、消化器、泌尿器、乳腺、甲状腺など)の状態を調べます。

    超音波は空気を通りません。食事によって食べ物(飲み物)と一緒に空気が入ってしまうと、腹部の臓器はきれいに見えなくなってしまいます。腹部(消化器)エコー検査も、空腹の状態で検査をうけてください。
    逆に、おしっこの様な水分は、超音波をよく通します。泌尿器エコーでは、我慢できる程度に尿を貯めておくと、臓器がきれいに見えるようになります。(泌尿器エコーは主に泌尿器外来でおこなっています。)
  3. その他

    その他に、肺機能検査、眼底写真、聴力検査、脈波、神経伝導速度検査なども行っています。また、人間ドックの生理機能検査も検査科が担当しています。

病理検査

検査科の病理部門では、経験豊富な非常勤の専門医(日本病理学会認定病理医・日本臨床細胞学会認定指導医)と専門技師(日本臨床細胞学会認定細胞検査士・国際細胞学会認定細胞検査士・二級病理臨床検査士)が診断業務を行い、臨床各科と迅速な連携をもち、診療に役立つように心がけております。

<病理組織診断>

消化器、呼吸器、泌尿器、整形外科、口腔外科等で、内視鏡的に微小な組織片の一部を採取した組織、あるいは、外科的手術により採取された臓器の病巣部を肉眼的に観察・診断・切除した組織から標本作製を行い、顕微鏡下で精密に鏡検して、診断します。

<細胞診断検査>

体の病変部から剥がれた細胞が含まれる、喀痰・尿・腹水・胸水等の検体、あるいは、内視鏡的に採取された洗浄液等の検体、組織片の擦過、また、病巣部から直接、穿刺・吸引した細胞検体を固定処理して標本を作製し、顕微鏡下で精密に鏡検して診断します。