2020年06月12日 正しく恐れる新型コロナウイルス感染症Q&A

緊急事態宣言は解除されましたが、人々が活動を再開することにより、第2波、第3波の感染発生も器具されています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)には、まだまだ解らない点も多くありますが、様々な研究により、たぶんこれは間違いないであろうという事実も明らかになってきました。新型コロナウイルスを正しく恐れ、適切に防御することが重要です。

 

Q: 新型コロナウイルスはどこにいる?

A: 新型コロナウイルスは、RNAウィルスですので紫外線に弱く、屋外では1~2メートルも飛ぶと多くが死滅するとされています。人と1~2メートルの距離(ソーシャルディスタンス)をとることにより、感染の危険を減らすことが期待できます。

密室などでウイルスが周囲の気体成分と複合体(エアロゾル)を作った場合には3時間くらい空気中を漂います。このエアロゾルも空気の流れによって効率的に破壊されますので、部屋の換気もとても重要です。

武漢からの報告では、エアロゾル中のウイルス濃度は、隔離棟や換気のある病室ではとても低く、公共エリアでは検出限界以下であったものの、トイレの中や人ごみの中では検出されたと指摘されています。

物質の表面に付着したウイルスは比較的長く感染力を有していることも分かってきました。プラスチックやステンレスに付着したウイルスは72時間くらい感染力をもっています。この感染力は漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)や消毒剤(アルコール)で速やかに消失しますが、石鹸(中性洗剤)でも15分までに消失します。手すりやドアノブ、エレベーターのボタンなどは不用意な接触を避け、触れた場合には手洗いや消毒をすることが重要です。

 

Q: マスクは必要?

A:
布マスクであっても、発語時の唾液飛沫を、ほぼ完全に抑制できるとされています。エアロゾルは防げない可能性も指摘されていますが、エアロゾルは換気で速やかに消失することが分かっています。双方がマスクをしている場合、すれ違ったくらいでは、ほとんど感染の危険は無いことになります。

 

Q: 感染しやすいのはいつ?

A:
複数の調査研究により、発熱などの症状が出現する2~3日ほど前から接触感染が見られるようになる一方、発症後6日を経過すると、感染の危険はほぼなくなることが指摘されています。発症後の感染力については、発症後7~10日くらいで急激に症状が悪化するケースも報告されていますので、即断はできませんが、症状が出る前から感染する危険があるという認識は重要です。

 

Q: 家族が感染した場合は?

A: 台湾の研究によれば、同居している家族間の2次感染は5%程度にみられたと結論されています。同居されている方が感染しても、高い確率で感染するわけでもないようです。

 

より詳しい情報を「正しく恐れる新型コロナウイルス感染症」にまとめましたので、ご参考になさってください。

 

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